高配当株の魅力を知ったけど、「実際どうやって投資先を決めればよいか分からない」
そんな疑問にお答えします。
本記事のテーマ
これを読めば、コンスタントに利益を出している人(私の例で)が具体的に「何」を基準として、株式を選んでいるかがわかります。
この記事で説明するポイント
・利益最大化の法則
・高配当株の選び方
・成長株の選び方
記事の信頼性
この記事を書いている僕は、学生のころから株式投資を行ってきました。今年で8年目となり、これまでの累計利益は2000万円。会社に入ってから経理・財務畑でコーポレートファイナンスの業務に携わってきました。会社の資金繰りや投資支援等、配当政策などを担当してきました。会社がどうしたいかという意向も手に取るようにわかります。
こういったバックグラウンドを持っている僕が解説していきます。
それではさっそくいってみましょう。
利益最大化の法則
投資家にとっての利益は大きく2つあります。
一つは株価上昇による利益です。
もう一つは、会社から株主に支給される利益分配金です。
この二つが株で得ることが出来る利益ということを理解してください。
この図は成長度と配当金利回りの関係性を表に示しています。
A社は利益分配が大きく今後成長が見込まれる会社です。
一方でB社は利益分配が少なく、今後衰退していくことが見込まれる会社です。あなたはどちらの会社に投資したいと考えますか?
答えは間違いなくA社ですよね。
投資家が目指すのは、自分の投資する株式の価値(利益)が最大になる会社を選ぶことです。
これが利益最大化の法則です。
ではどのように、配当金利回りと成長の関係性を判断すればよいのでしょうか?
高配当株の選び方
世の中には高配当株と低配当株が存在します。どこからどこまでが高配当株と言えるのでしょうか。
・配当利回り率
・割安度
・配当性向
配当利回り率
配当利回り率はこのように計算します
配当利回り率(%)=予想配当金 ÷ 株価
この配当利回り率が高いほど効率的に配当金を得ることが出来ます。少ない投資でより多くの配当を得ることが出来るということです。
東京証券取引所によると、上場会社で配当金を出している会社の平均的な利回り率は1.8%です。平均だけでなく中央値もみると、2%未満であることがわかりました。
このことから2%以上ある会社は配当利回り率が比較的高いということが言えます。
2%だと正直パワーは少ないと私は考えています。
3.7%以上は確保が必要だと考えています。これ以上でないと割に合わないからです。
配当利回り率は3.7%以上が1つ目の条件です
条件1
配当利回り率:3.7%以上
割安度
株価は常に変動します。会社の業績見込みや新商品の噂、ポジティブやネガティブな情報により投資家は常に動いています。そのため、株式市場で売買される価格が本来あるべき姿よりも高くもしくは低く売買されていることがあります。
この数値を分かりやすく示したものが、PER(Price Earning Ratio)と呼ばれる指標になります。会社の1株当たりの純利益の何倍の値段が株式市場で付けられているかを見る尺度です。
15が平均値と言われています。
つまり、15より小さい場合は割安。15より大きい場合は割高ということになります。
この指標はあくまで参考値として使用します。業種によって水準が違ったりするので、同業種の数字を比較したりすると、個社の相対的な評価がわかります。
難しい議論はさておき、株価を選定する際の条件としては15未満で設定しましょう。
条件2
PER:15未満
配当性向
高配当株の選び方3つ目の条件は配当性向です。
会社は株主に対して会社をサポートしてくれる対価として配当金を支払います。この配当金は、会社の利益を財源として株主に配当されます。
つまり利益を株主に配当しているのです。
会社の財務政策にもよりますが、だいたい会社がとるアクションは決まっています
・株主に分配
・自社株購入
・投資のために積立に回す
こんな感じです。
配当性向は、会社が出した利益の内どれだけを配当金として支払うかを示した比率です。この数字が大きいほど、利益を株主に還元しています。
株主からしたら、利益分を出来るだけ多く配当してほしいと考えますが実はここに落とし穴があります。
配当性向が100%のケース
この場合利益を全て株主に還元するということになります。短期的に見れば株主メリットが大きくなりますが、将来的に大きなリスクに合ったときに十分な貯蓄がないことになります。
スタミナがない会社(財務基盤がしっかりしていない)は事業規模を縮小するなど長期的に見ると悪影響を及ぼすリスクがあるので、注視しないといけません。
正解はありませんが、私の業務上の経験から言うと70%未満が最適と思います。
条件3
配当性向は70%未満
成長株の選び方
成長株の選ぶ方法は誰もが苦労します。まずは高配当株の基準で絞ってそこから成長株の基準で絞っていくことをおすすめします。
会社が成長するというのは、利益をどんどん出していくということです。
利益を出すためには、会社が取るチョイスはいくつかあります。
基本的な考え方としては以下の通りです。
利益 = 収入 ー 費用
つまり収入を増やし、費用を抑えることになります。
日本の会社は費用を抑えるということは皆得意です。そのため収入をどれだけ増やしていけるかがポイントになります。
成長株観察のポイント
・財務基盤を確認
・収益性を確認
成長株については2点を抑えればよいと思います。それでは見ていきましょう。
財務基盤を確認
財務という言葉を聞いてピンとくる人とそうでない人がいるので、簡単に説明すると、財務とは会社のお金周りの事を指します。
ビジネスはお金がないと何もできません。お金を効率的に回して投資して収益性を上げられることが出来る状態かを確認します。
会社が成長するためには必ず必要不可欠なポイントなので注目するべきと常に考えています。
これからご紹介する指標は、多くの株主がチェックしていないものになりますので、初めて見る人が多いと思います。
ネットキャッシュフロー
キャッシュフロー計算書というものを企業は必ず毎年1回提出しています。
このキャッシュフロー計算書の構成はおおきく3つに分かれます。
・営業キャッシュフロー⇒”営業”と訳します
・投資キャッシュフロー⇒”投資”と訳します
・財務キャッシュフロー⇒”財務”と訳します
ネットキャッシュフロー = 営業 + 投資 + 財務
このような計算式で表されます。
詳しく知りたい方はこちらのリンクをご参照ください。
NCFについての解説
ネットキャッシュフローがプラスの場合は、会社のお金が増えたということになります。
これがプラスになっているかをまずは確認しましょう。
条件4
ネットキャッシュフローがプラスか
流動比率
流動比率とは、数年単位での財務安全性をみる指標です。
流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 x 100
具体的には流動資産と流動負債のバランスを見ています。
流動資産は1年以内にお金に代わる資産のことを指し、流動負債は1年以内に返済しなければならない負債の事を指しています。
1以上であれば、流動資産の方が多いので返済に問題がないと判断できます。そのため高ければ高いほど安全性が高まります
詳しく知りたい方はこちらのリンクをご確認ください。
流動比率について詳しい説明
条件5
流動比率は1.5以上
収益性の確認
会社の財源が確保出来たら、次はどれだけ効率的に会社が利益を出しているか見ましょう。
ROAやROEなど、有名な指標がたくさんありますが、全て「何に」対しての利益であるかを示しています。
会社の規模感に対して相応の利益を出せているかを確認したいので、ROAで確認します
条件6
ROAは5%以上
まとめ
利益最大化の法則は、高配当と成長が同時に達成できることという風にお伝えしました。今から株式投資を始める方はこの6つの条件を使い、銘柄を選ぶことをおすすめします。
私はこのやり方で堅実な運用益を出しています。コロナショックで一時的に株が下がる時期もございましたが、その時は安く購入することができその後人気が高まり、株価上昇して含み益となっています。
6つの条件
・配当利回り:3.7%以上
・PER:15未満
・配当性向:70%未満
・ネットキャッシュフロー:プラス
・流動比率:1.5以上
・ROA:5%以上
これらの条件を使って選んだ銘柄は下記で掲載しています。
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